【続】俺様甘甘王子様
イマト、ムカシ
――龍と仲直りをしたその日の夕方。あたしは、家のキッチンにいた。
「あ」
あたしは冷蔵庫の中を見て一言言った。冷蔵庫の中は、からっぽだったのだ。せっかく夕飯の準備をしようとしたのに。
「うーん」
あたしは首を傾け、考えた。
――今日は何を作ろうか、いや冷蔵庫の中は何もないのだから何を作るか考える前にスーパーに行くべきかな?
「スーパー行こ…」
あたしは冷蔵庫を閉めて、財布を持ち、家を出たのだった。
◆◆◆◆◆◆
『今日のタイムセールは卵だよーーー!』
近所のスーパーへ行くと、店員さんが声を上げていた。
――タイムセール!?しかも、卵?!これは、行くしかないわ!!
あたしはそう思って、買い物かごを手に持ち、すぐさま卵のコーナーへと小走りした。