【続】俺様甘甘王子様
「しっかりしたお兄さんね、三田君って」
『そ、そんなことないです』
彼はそう言って微笑んだ。笑うと雰囲気がさらにふわふわしている。三田君は再び口を開き、話題を変えた。
『先輩1人なんですか?』
「そうよ、1人ー」
『彼氏さんは?』
「そんな夕飯にいちいち来ないわよ!」
『じゃあ、これから一緒にごはん食べませんか?俺んちで』
「え!?」
あたしは三田君の言葉に驚いて、立ち止まった。
『俺と妹と先輩で、一緒に。ダメですか?』
付け加えるように、三田君は子犬のような目をあたしに向けて言ってくる。でも、一応相手は男の子だし、それに妹さんが一緒でも、ダメよ。ダメ!
「い、いいわよ!悪いし!」
『卵、分けてあげたじゃないですか』
「そ、それ今言うのずるいわよ!!」