真面目君、不良に憧れる
「ぜ~ん!!」
「えっ?うげっ!!」
誰かが俺の名前を呼びながら、後ろから抱き付いてきた。
まぁ、誰だかわかってんだけどさ…
でも、確かめるために、俺は俺の首を固く絞めてる細い腕を外して、後ろを振り向いた。
そこには、笑顔の愛しい彼女…
「――――貴音…」
「久しぶりぃ!」
いや、さっき一緒に委員会の仕事しただろ??
それより…
「なんで俺のクラスに居んの??」
「ん~??善に用があってね!」
俺に用??
いつもはメールで、俺を自分のクラスまで、走らせるのに…
貴音が来るなんて…
珍しい事もあるんだなぁ??