シュガーベイビー★キス
4時間目まで授業が終わると、ちょうどあたしのお腹の虫もグ~と音をたてた。
「腹減ったー!ゴハンゴハン!」
「あっ!そうだった~…!」
彩ちゃんがカバンからお弁当を出すのを見てあたしはハッと声をあげた。
「どうした?」
「今日パパが寝坊しちゃってさー…お弁当ないんだった~!」
「そうなんだ。だったら食堂行こうよ。あたしお弁当そこで食べるし。」
「ありがと、彩ちゃん!」
うちの学校には給食がない。そのかわり、売店と食堂がある。
売店はコンビニ並みに色んな物が揃ってるからホントに便利で、食堂は中等部と高等部両方使えるようにとカナリ広く作られている。
しかも低価格で学食が食べられるってこともあって食堂はいつもにぎわっているのだ。
食堂につくとすでに中等部と高等部がグチャグチャに入り交じっている状態で混み合っていた。
「…こ、こわっ!」
色んな人たちが食堂内を右往左往してるし、高等部の人たちがやけに大人びて見えて、あたしにはまぶしすぎる世界だった。