シュガーベイビー★キス
「ひまり、おつかれさま。」


「いいい樹くんっ!おつかれさまですっ!」




俺の前に現れたのは、さっきのシーンで神戸に抱きついていたあの男。


そしてその男は俺とぶつかった相手でもあった。




樹って………


まさか、例の西山樹!?




「……あれ。あなたはさっきの…もしかして、ひまりか真白さんのお知り合いですか?」



俺に気づいたソイツは奏と俺を交互に見ながら言った。



「コイツは僕の弟の泉。ひまちゃんと同じ学校なんだ。」



「へ?じゃあ中学生?」






ちゅ…中学生だと!?
ふざけんな!





「違う違う。確かに中学生に見えるけど一応樹くんと同い年だよ。ひまちゃんが通ってる学校の高等部に所属してんの。」



「へ~。そうなんだ!」




ソイツは一歩こちらに歩み寄る。



うっ…………



で、デカい!



180近くありそうな身長に、どうしたらそうなると言わんばかりの小さい顔、全部のパーツは整っていてコンプレックスの欠片すら感じない完璧さ。



もう本当、芸能人オーラがハンパない…



思わずズズッと後退りしてしまう。



「さっきはごめんね。えぇと…西山樹です!ひまりとはデビューが同期でよく一緒に仕事させてもらってます。よろしくね、泉くん。」



ニコニコと笑いながら握手を求められたので俺は「…よろしく」とだけ言って手を差し出した。



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