シュガーベイビー★キス




「おう。遅かったな。何してん?」



職員室に行くと秋山さんがダルそうにあくびをした。




「まあ色々…すんません。でもほぼ時間通りに来たじゃないっすか。」



職員室にかけてある時計を指さして言う。



「で、用件はなんすか。午後の授業始まるから早くしてください。」



「なんやエラい不機嫌やなぁ…まあええわ。これ、奏に渡しといて☆」



「またっすか!?いい加減にしてくださいよ!」





こんなときにパシりやがって!




「うわ…ホンマに機嫌悪いやん。どうした?失恋でもしたか?」




「ほっとけ!」



「図星か…」




「違うわ!」




イライラすんなー!



「秋山せんせ~。」



殺気立って今にも髪の毛がピーンとなりそうな俺の後ろから柔らかい声が飛んできた。



振り返ると俺より身長がデカくてうらやましいくらいカッコイい…


つーか、コイツ前に神戸と一緒に職員室に来てたよな。




「おう、西宮。」



「頼まれてたノート集め終わったので持ってきました。」



「ありがとう!ホンマ助かるわ~。」



「こんくらい自分でやって下さいよ。」



「しゃあないやん。すっかり忘れててん。」




今さらだけど秋山さんって教師としてだらしない部分多いよな…



「それじゃ、帰ります。」


「サンキューサンキュー!」



うさんくさい英語で秋山さんがお礼を言うと、ソイツはくるりと回ってドアに向かって歩きだした。



……………あぁ?


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