シュガーベイビー★キス
「おいおい、泉。落ち着けっての。その子完全におびえてるよ。」



その人のとなりにいた男の子が苦笑い気味に言った。





…………………



え?




……………今…




い…い…いずみ……………って…?



ゆっくりと視線をその人に戻すと、チッと舌打ちをしたあとアゴから手を離した。





「…それと、歩きながら本なんか読んでんじゃねぇ。チビが。」





ち…………チビ!?



確かに…あなたに比べたら小さいかもしんないけど…155センチはあるんだからそこそこじゃないでしょうか…




って、そんな話はどうでもよろし!



「はあ…相変わらずキツいんだから。ごめんね!気にしないで!じゃ☆」



その人はとなりにいた男の子にムリヤリ連れていかれるようにして廊下をパタパタと足早に歩いて行った。



「な………なに?」



「ひまりっ!?」



あたしはその場にガクンとヒザから崩れ落ちた。


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