シュガーベイビー★キス

「……恋、してます。」



「え？なに？」



聞こえるか聞こえないかくらいでつぶやいたので泉サマは聞き取れなかったらしく、あたしの身体を少し引き離して顔を見た。






「………なんでもないです。」




「いや、確実に今なんか言ったろ。」




「い、言ってません…」




「いや言ったろ。言えよ。」




一気に俺様に変わった泉サマはあたしのほっぺたをムギューっとつねる。




い…いいい痛いです！





本当はもう１度言いたかったけど…ふと思った。




あたしは恋してても泉サマはどうなんだろうって…




泉サマがあたしをこうして抱きしめたりキスしてくれるのは、疑似恋愛の延長なんじゃないかなって……



なに本気になってんの、って言われたら…



どうしよう。







「俺に恋してんでしょ？」




「きっきき聞こえてるじゃないですかっ！」




「いや聞き間違いかと思ってカマかけただけなんだけど…本当にそう言ってたんだ…。」





か、カマかけたって……





「へ～そっか。ふーん。」





は、恥ずかしすぎる…




暗くて良かった…。


明るかったら顔が真っ赤になってるのバレてたもんな…




「神戸。」




「はい！」