シュガーベイビー★キス
だけど…



俺があのとき「好き」って言わなかったのは、



分かり合ってると思ったのはもちろんだし…




好きだなんて伝えたらブレーキが効かなくなると思ったんだ。



俺は絶っ対お前を側に感じていたいから、



「好きだ」って言ったら「付き合おう」まで言ってしまう気がしてたんだ。





俺があのとき言わなかったのは間違いだったのか?



神戸は何を望んでたんだ?




俺は…



どうしたらいい?







お前を信じたい気持ちはあるのに、何ひとつ自信も、確かなものも、西山に勝てるところもない。




だからお前を、お前の「恋してます」なんて可愛い言葉も、




今の俺には信じることが出来ないんだ。








並んで洋服を選ぶ2人を、俺はただ、見つめることしか出来なかった。












「あれ…………泉?」





「…………ハル。」





偶然なのか必然なのか、俺の前に現れたハルはまぶしく見えた。





「こんなとこで何やってんのー?」



「……さあ。何やってんだろ…」




「泉……?」




「ハル…ちょっと付き合って。」



「えっ?」





俺はハルの手を取って走り出した。


























「ふーっ☆スッキリスッキリ♪まーじチビる寸前だったわー………って、泉いないし!!!」

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