イミテイション


「変な話してごめんな
そろそろ帰るか」


伝えたいことは沢山あるのに、相手に届けられなくて、すごく悲しくなった。


ずっと抱き合ったままでいたい。

あなたを困らせても良いから一緒に居たい

そんなわがままなことを思ってしまうくらい、あたしはあなたに恋してるんだね。

でもあたしはあなたの恋人じゃないから…


「うん、そうしよっか」



渋々そう言って頷いた。



まだ夕方なのに、冬の空はもう暗い。
< 25 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop