イミテイション
買い物をしながら、色々なことを思い出した。
初めて出会った日
初めて話した日
恋が生まれた日…
何であたしは順番を間違えてしまったんだろう。
最初に切り出したのはあたしなんだから、後悔なんてできないけど。
「ねぇ、少し休憩しない?
…トモ、聴いてる?」
千春の声で現実に引き戻された。
「あ…ごめん。
いつもの所でしょ?」
「うん!早く行こっ」
千春が強い力であたしの手を引いて、目的地まで誘導してくれた。