イミテイション
午後10時。
そろそろいい頃だろう。

岩崎のバイトが終わるタイミングを見計らって電話をかける。


「はいはーい」


「バイトお疲れ。
岩崎さぁ、今度の日曜暇?」


「うん、たぶん暇だけど」

「じゃあ5時半にあたしの部屋まで来て!
直人からお誘いがあったの」


「だったら一人で行…」


「いいからっ」




さっきの直人みたいに一方的に電話を切った。

こんなにあたしって強引だったかな?



一人でなんて行けるわけないじゃない。

もしそんなことをしたら、緊張しすぎてどうにかなっちゃうよ。


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