悲愴と憎悪の人喰い屋敷
浴室を通り過ぎて角を右に曲がると、硝子さんの言っていた渡り廊下の扉が見えてくる。
扉には縦棒の金ノブがあり、俺はそれを両手で掴み押し開けた。
「!」
開けた途端、ムワッとする熱気が押し寄せる。
渡り廊下の窓がすべて締め切られているせいだな…。
窓は左右に四つあり、壁には二枚の風景画が飾られている。
花の形をした小さなシャンデリアが天井から廊下を照らしていたが、全体的に照らすことが叶わず少し薄暗い。
ふと前方を見ると、別館の入り口である大きな扉が見えた。
俺は早く行かなければと、足早に長く感じる廊下を進む。
辿り着いて扉を両手で押し開けると、最初に目に飛び込んできたのは大きな窓ガラスだった。
その先には庭がある。
窓の前にはテーブル一つと椅子が三つあり、よく晴れた日に仲の良い友人や家族とお茶を楽しむには最適な場所だなと感じた。
その右側には屈折した階段が左右あり下と上に扉がある。
とりあえず、俺は目前にある下の扉に向かう。
片手で静かにノブを回すと、俺の手と一緒にノブが回った。
よし、鍵は掛かってないな。
開いた扉から顔を覗かせて室内を見ると明かりが点いていた。
部長達が消し忘れたのか?
室内はソファーと棚があるだけの殺風景な感じで、窓際にあるピアノだけが唯一その空間で目立っていた。
ピアノを見ようと中に入り近づいた時、俺はぎょっとする。
「み、三浦?…三浦!!」
ピアノの鍵盤に寄り掛かるようにして、ぐったりと三浦が気を失っていた。
扉には縦棒の金ノブがあり、俺はそれを両手で掴み押し開けた。
「!」
開けた途端、ムワッとする熱気が押し寄せる。
渡り廊下の窓がすべて締め切られているせいだな…。
窓は左右に四つあり、壁には二枚の風景画が飾られている。
花の形をした小さなシャンデリアが天井から廊下を照らしていたが、全体的に照らすことが叶わず少し薄暗い。
ふと前方を見ると、別館の入り口である大きな扉が見えた。
俺は早く行かなければと、足早に長く感じる廊下を進む。
辿り着いて扉を両手で押し開けると、最初に目に飛び込んできたのは大きな窓ガラスだった。
その先には庭がある。
窓の前にはテーブル一つと椅子が三つあり、よく晴れた日に仲の良い友人や家族とお茶を楽しむには最適な場所だなと感じた。
その右側には屈折した階段が左右あり下と上に扉がある。
とりあえず、俺は目前にある下の扉に向かう。
片手で静かにノブを回すと、俺の手と一緒にノブが回った。
よし、鍵は掛かってないな。
開いた扉から顔を覗かせて室内を見ると明かりが点いていた。
部長達が消し忘れたのか?
室内はソファーと棚があるだけの殺風景な感じで、窓際にあるピアノだけが唯一その空間で目立っていた。
ピアノを見ようと中に入り近づいた時、俺はぎょっとする。
「み、三浦?…三浦!!」
ピアノの鍵盤に寄り掛かるようにして、ぐったりと三浦が気を失っていた。