悲愴と憎悪の人喰い屋敷
「そうですよね〜。じゃあ、今から僕が圭くんを癒しますから見ていて下さい」
見ていれば分かるという口調に、俺は頷き望月に場所を譲る。
譲られた場所の床に膝を着いて座ると、望月はぐったりと眠っている三浦の額に手を翳す。
「え…」
数秒後、望月の掌がライトを当てたように光り、三浦の蒼白な顔色が元に戻っていく。
そして、さっきまで死んだような状態だった三浦は静かに寝息を立て始める。
望月は小さく安堵の息を吐くと、三浦の額から手を下ろした。
「今、光った…よな?」
漫画などで見る魔法使いが使う術を目の辺りにし、俺は望月に確認せずにはいられなかった。
「光りましたね。こんな事もできますよ」
微笑んだ望月は懐から何か書かれている縦長の紙を出し、俺の見ている前で手持ちの紙を金色に輝く蝶に変える。
手品としか言いようがない技の数々に、俺は茫然とするしかない。
「今、見せたのは一部ですけど退魔師の力です。信じてくれますか?」
「信じないと言う方が難しいな」
望月の出した蝶がキラキラと輝きながら飛び回る様を見つつ俺は椅子に座る。
ここまで見せられて自分の見たものを信じないと言える奴は、頭の固い奴くらいの者だろう。
生憎と俺は自分の見たもの聞いたものは非常識な出来事でも信じるようにしている。
騙すより騙されろだ。
見ていれば分かるという口調に、俺は頷き望月に場所を譲る。
譲られた場所の床に膝を着いて座ると、望月はぐったりと眠っている三浦の額に手を翳す。
「え…」
数秒後、望月の掌がライトを当てたように光り、三浦の蒼白な顔色が元に戻っていく。
そして、さっきまで死んだような状態だった三浦は静かに寝息を立て始める。
望月は小さく安堵の息を吐くと、三浦の額から手を下ろした。
「今、光った…よな?」
漫画などで見る魔法使いが使う術を目の辺りにし、俺は望月に確認せずにはいられなかった。
「光りましたね。こんな事もできますよ」
微笑んだ望月は懐から何か書かれている縦長の紙を出し、俺の見ている前で手持ちの紙を金色に輝く蝶に変える。
手品としか言いようがない技の数々に、俺は茫然とするしかない。
「今、見せたのは一部ですけど退魔師の力です。信じてくれますか?」
「信じないと言う方が難しいな」
望月の出した蝶がキラキラと輝きながら飛び回る様を見つつ俺は椅子に座る。
ここまで見せられて自分の見たものを信じないと言える奴は、頭の固い奴くらいの者だろう。
生憎と俺は自分の見たもの聞いたものは非常識な出来事でも信じるようにしている。
騙すより騙されろだ。