悲愴と憎悪の人喰い屋敷
真実を知りたい俺に、望月は間を置いて話し出した。
「この別荘に泊めた客が行方不明になる。真相を突き止めて欲しい」
「えっ…」
「それが依頼内容です」
泊めた客が行方不明になる?
「ちょ…ちょっと待てよ!それが分かっているなら何故、貸別荘の営業を止めない?」
営業停止すれば行方不明になる犠牲者は出ない筈だろ。
解っていながら営業をしているなんて管理人は悪人か?
「一時期、営業停止をしていたそうです。だけど毎夜《客を泊めろ》と声が聞こえ、金縛りに苦しめられ衰弱して死にかけたそうです。仕方なく営業を開始すると、声も金縛り無くなり命を取り止めたとか…」
望月の話を聞き、さっきまでの管理人に対する怒りが失せる。
きっと悲痛な決断だったに違いない。
助けたくても助けられない立場というのは凄く辛いだろう。
「だから、部長が行方不明になった時に『始まった』と言ったんだな」
「あ…聞こえていたんですか?結構、地獄耳ですね〜」
よく友人に言われるので俺は反論せずに苦笑する。
でも待てよ…地獄耳と言われて思い出したが、もう一つ望月の発言に訝るのがあったぞ。
「この別荘に泊めた客が行方不明になる。真相を突き止めて欲しい」
「えっ…」
「それが依頼内容です」
泊めた客が行方不明になる?
「ちょ…ちょっと待てよ!それが分かっているなら何故、貸別荘の営業を止めない?」
営業停止すれば行方不明になる犠牲者は出ない筈だろ。
解っていながら営業をしているなんて管理人は悪人か?
「一時期、営業停止をしていたそうです。だけど毎夜《客を泊めろ》と声が聞こえ、金縛りに苦しめられ衰弱して死にかけたそうです。仕方なく営業を開始すると、声も金縛り無くなり命を取り止めたとか…」
望月の話を聞き、さっきまでの管理人に対する怒りが失せる。
きっと悲痛な決断だったに違いない。
助けたくても助けられない立場というのは凄く辛いだろう。
「だから、部長が行方不明になった時に『始まった』と言ったんだな」
「あ…聞こえていたんですか?結構、地獄耳ですね〜」
よく友人に言われるので俺は反論せずに苦笑する。
でも待てよ…地獄耳と言われて思い出したが、もう一つ望月の発言に訝るのがあったぞ。