悲愴と憎悪の人喰い屋敷
「それより…今のブラックホールみたいな物体は何なんだ?」
とりあえずは邪悪な根源の話は置いといて、俺は今見た物体の事が知りたいと思った。
助けがなかったら絶対に取り込まれていた筈だしな。
望月は苦笑し右掌を上に向けて説明する。
「屋敷の支配者が僕達を排除しようとしたんでしょうね」
…でしょうねって冷静な顔で言う事か?
「ち、ちょっと待て!排除って、殺されそうになったという事か!?」
人喰い屋敷なんだから家具か何かに取り込まれるはずだろ?
「物体の中は何に見えました?」
いきなり質問に質問で返されて俺は戸惑う。
何だ?俺の霊的感知能力に頼ろうとしているのか?
望月の真意は分からないが、アレを見て一番最初に感じた事を口にする。
「地獄絵図…に見えたな」
教育テレビか学校の教科書でかは忘れたが、赤い炎が舞う一面の下に悶え苦しむ人々の顔があり、全員が助けを求めるように天空へと手を上げていた。
本当に地獄というものが絵の世界と同じなら、絶対に行きたくないと恐怖したな〜。
「地獄…そうかも知れませんね」
「え!?」
信じられない事を肯定され、俺は背筋に冷たいものが走る。
本気で言っているのかという目を向けていると、望月は物体の消えた場所を見据えた。
「死者の魂が無数に見て取れました。それと人ではない気配も…。『魔界』と言ったほうが良いのかも知れませんね」
ま…魔界。
だから望月は支配者が悪魔かも知れないと言ったのか。
そもそも、何で悪魔とか関係してくるんだよ!冗談じゃないぞ!
「何人もの霊能者たちを雇ったと聞きました。なるほど…魔界に連れ去られていたんじゃ力を使って脱出することも出来ませんね。僕も危ないところでしたし…」
は?今、さらりと聞き捨てならないことを言わなかったか?
管理人が何人もの霊能者に依頼していた?
自分も危なかった?
「も、望月…お前それほど危険な屋敷だと知ってて引き受けたのか?それに危なかったって、どういうことだよ?望月も連れ去られそうになったのか?」
「立て続けの質問ですね〜」
「望月!」
笑って誤魔化すつもりかよ。
とりあえずは邪悪な根源の話は置いといて、俺は今見た物体の事が知りたいと思った。
助けがなかったら絶対に取り込まれていた筈だしな。
望月は苦笑し右掌を上に向けて説明する。
「屋敷の支配者が僕達を排除しようとしたんでしょうね」
…でしょうねって冷静な顔で言う事か?
「ち、ちょっと待て!排除って、殺されそうになったという事か!?」
人喰い屋敷なんだから家具か何かに取り込まれるはずだろ?
「物体の中は何に見えました?」
いきなり質問に質問で返されて俺は戸惑う。
何だ?俺の霊的感知能力に頼ろうとしているのか?
望月の真意は分からないが、アレを見て一番最初に感じた事を口にする。
「地獄絵図…に見えたな」
教育テレビか学校の教科書でかは忘れたが、赤い炎が舞う一面の下に悶え苦しむ人々の顔があり、全員が助けを求めるように天空へと手を上げていた。
本当に地獄というものが絵の世界と同じなら、絶対に行きたくないと恐怖したな〜。
「地獄…そうかも知れませんね」
「え!?」
信じられない事を肯定され、俺は背筋に冷たいものが走る。
本気で言っているのかという目を向けていると、望月は物体の消えた場所を見据えた。
「死者の魂が無数に見て取れました。それと人ではない気配も…。『魔界』と言ったほうが良いのかも知れませんね」
ま…魔界。
だから望月は支配者が悪魔かも知れないと言ったのか。
そもそも、何で悪魔とか関係してくるんだよ!冗談じゃないぞ!
「何人もの霊能者たちを雇ったと聞きました。なるほど…魔界に連れ去られていたんじゃ力を使って脱出することも出来ませんね。僕も危ないところでしたし…」
は?今、さらりと聞き捨てならないことを言わなかったか?
管理人が何人もの霊能者に依頼していた?
自分も危なかった?
「も、望月…お前それほど危険な屋敷だと知ってて引き受けたのか?それに危なかったって、どういうことだよ?望月も連れ去られそうになったのか?」
「立て続けの質問ですね〜」
「望月!」
笑って誤魔化すつもりかよ。