My true love
もし、この時、勇気をもって断っていたら、私の傷は浅いままで、済んだのかも知れない。傷付かずに済んだのかも知れない。
断ったら、愛結が友達じゃなくなってしまうかも知れない。
また、独りぼっちになってしまうかも知れない。
だから、付いていってしまった。私には闇が見えなかった。
愛結と学校を出た。
学校の近くは駅があり、とても栄えていて、沢山のSHOPが立ち並んでいる。てっきり私は駅の近くで買い物をすると思っていた。
でも、愛結は駅とは反対方向にどんどん歩いて行く。
「愛結?買い物ってどこでするの?こっち駅とは逆方向だよ。こっち行ったら廃墟の工場地帯だよ!」
「いいの!こっちに愛結イチオシのSHOPがあるから♪」
少し疑問に思ったけど、本当にあると思った。
道はどんどん狭くなり、周りはさびれた工場だらけになった。
薄暗くて肌寒い。
愛結は1つの工場の中に入って行った。