My true love
「でも、復讐なんて考えてない。愛結と同等になっちゃうでしょ。忘れることはできないかも知れないけど、なかったことにすることはできる。だから、それでいいよ。」
私の言葉に愛結は声を上げて鳴き崩れた。
「咲季。あたしね、咲季が羨ましかった。家には沢山お金があって、頭もよくて何一つ欠けている物がない。だから、仲良くなって、咲季を知っていくうちに、憎らしくなって、あたしと仲良くしてた人がみんな咲季の方に行っちゃって、友達を取られると思ったの。だから…。」
「愛結。私ね、心臓と肝臓が悪いの。小さいときからずっと入退院を繰り返してきた。手術もなんどもした。それがこの傷。これ、人には絶対に見られたくなかった。だって、気持ち悪いでしょ?皮がひきつってて」