My true love


「ママ…。私ね、好きな人ができたの。」


勇気を出して言った。


ママの顔が見れない。怒ってるかもしれない。



「よかった。本当によかった。」


ママは泣いていた。


「最近、明るくなったからどうしたのか心配だったの。不自由な体に産んだからできない事も沢山あって…。せめて、普通の子と変わりない生活をしてもらいたかった」



私は驚いた。ママからそんな言葉が出るなんて。




「ママ。ありがとう」




「デート楽しんできなさい。辛くなったら涼しい所で休むのよ」




ママの顔はとっても穏やかで、温かかった。




「うん」




玄関を開けて一歩外に踏み出すとジリジリと暑い日射しが差していた。




この暑さ。




何かが起こる気がした。





帽子を深く被って駅へ向かった。





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