My true love


私は、また小さな幸せを見つけた。



タンスの中にあった、何通もの手紙。



これは、大翔と私がまだ付き合いたての頃の手紙。



私と大翔の学校は東京都内にあるけど、とっても遠かった。家も遠くて、会えるのは週に2、3回が限界だった。



ましてや、進学校に通っていたから、勉強の手を抜くとすぐに成績に出てしまう。この時の私は、ガリ勉でテストの点数は毎回学年1位だった。やることと言えば勉強だけ。毎日図書館に通い、勉強三昧だった。この時はこれで楽しかった。努力した分だけ結果として、ついてくるから。


でも大翔と出会って、恋も素晴らしいことなんだと知った。


付き合い始めても、行く所も無いし、時間も無かったから、いつも図書館デートだった。


図書館は私語厳禁だから話す事が出来ない。だから、隣同士席に座って、本を開き、手を繋ぎながら読書したり、時には、ノートを破って手紙で会話していた。



< 41 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop