My true love
「谷風さん。第3診察室へどうぞ。」
―トントン―
「失礼します。」
椅子に座っているのは、ずっとお世話になっている担当医の加藤先生。
「調子はどう?」
「とてもいいですよ。」
「じゃあ、早速だけど採血とエコーやろうか。」
真っ赤な血が腕から抜けていく。
3本も採られた。
―ドクッドクッ―
モニターに映し出される心臓の影。
病に蝕まれながらも一生懸命動いてる。生きようとしている。
「先生?どうかした?」
先生の顔が強ばっていた。
急に不安になってきた。
「どこか悪いの?」
「今日から入院できる?」
「えっ?!」
「お母さん中に呼んで。」