My true love


何が何だか分からず、オドオトするあたしを見て大翔がそっと手を握ってくれた。
大翔の両親と会うのはここに暮らす前にウチの両親と挨拶に来たとき以来で、ずっと仕事で家を留守にしていたから今回が二回目。


「父さん、母さん。お話があります。」


「僕は家を出ます。そして仙崎家も病院も捨てて彼女と2人で歩んで行きます」

「大翔さん!どういうことか分かっておっしゃってるの?」


物静かそうなお母さんが金切り声を上げて言った。

あたしもどうなってるのかさっぱり分からずじまいだった。大翔がいつか家を出ていきたいという事は知っていた。でも今どうして今なのか…






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