My true love



「……。」


言葉が出ない。



「どうして連絡くれなかったの?」



「……。」



沈黙が続いた。



「あのさ、ちょっと見せたい物があるんだ。ついてきて。」



そのまま、腕を引っ張られ図書館を出た。


「あの……。」


腕が痛い。


すごい力でずっと握っていて、放してくれない。


「あの!」


思わず大きな声を出してしまった。


男性はビクッとした様子だった。


「どうしたの?」


「腕が……。」


「あっ!ごめん。痛かった?」



私はコクッとうなずいた。





「どこに行くんですか?」





「行けばわかる」





そう言って、また早足で歩き始めた。速すぎてついていけない。




10分歩いてやっと着いたのは公園だった。






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