PURELOVE
彩花の突発的な行動の裏には、いつも何かしらの理由がある。


それがあたしにとって、あまりいいことじゃない。


ということを、楓君の学園祭で身を持って学んだあたし。


やっぱり、何だか嫌な予感がする…


そんな思いを抱きつつ、あっという間に図書館に到着した。


予感というのは、当たることもあるわけで…


あたし達は、偶然いた楓君·一輝君と同じ机で勉強することになった。


彩花は一輝君の隣に座ったせいで、あたしは楓君の隣に決定!


楓君はサッカーの本を読んでいたみたいで、それが余計気まずい気持ちへと煽った。


サッカーの試合を見に行って以来、約2週間。


あたし達は、メールをしなくなっていた。


あたしから送ろうと思った時もあった。


だけど…あの時何で楓君が不機嫌になったのか分からなかったあたしは、そのまま送ることができないまま、時間だけが過ぎちゃったんだ。


それなのに、いきなりこんな所で会っちゃうとか…NGでしょッ!?


当然何も会話がないままあたしは席に座り、英語の長文を読み始めた。


模試には、発音や単語を選ぶものや長文読解など形式が決まっている。


あたしはいつも配点の高い長文から、問題を解くようにしている。
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