PURELOVE
まずは、問題を先に読んで大体の話の内容を押さえる。


それから、文章を読み始めた。


大学を受験するために必ずといっていい程受けるのが、センター試験。


あたしが受ける大学は私立(もちろん女子大)だったけど、3教科センター試験を受けなければいけなかった。


だから、国語·英語·日本史を受験する予定。


夏休みをサボっていた付けが回ってきた結果、9月にあった模試は悲惨だった。


だから、実は結構焦ってるんだよね~。


黙々と問題を解いていった。


集中したせいか、すぐに閉館時間になった。


この場から離れられることに、正直ホッとした。


だって…楓君は相変わらずサッカーの本を読んだままだったし、一輝君もいたから。


楓君とは話せるようになったあたしだけど、一輝君はまだまだ苦手。


きっと性格はいい人なんだろうけど、体が勝手に避けちゃうんだ。


そう考えると、やっぱり楓君は特別なんだと思い知らされる。


パパに似ているだけで、全然あたしの体は正反対に反応する。


楓君の隣は…すごく安心できるんだ。
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