PURELOVE
突然の登場に、思わず変な声が出てしまった。


「ぷっ!そんな驚かなくても」


そんなあたしを見ながら、圭君が吹き出した。


「け、圭君がいきなり声かけるからだよ!」


少し恥ずかしくなって、まだ笑っている圭君をキッと睨んだ。


「ごめん!みっちゃんの驚き方が、すごく可愛いかったから」


……か、可愛いっ!?


サラッと言われたその言葉に、顔が熱くなるのが分かった。


「みっちゃん、何買うか決めたの?」


「…へ?あ、うん!これとこれ。あと、友達へのお土産にもう1つこれ!」


「じゃあ、これは俺が払う!」


あたしの手から、イルカのぬいぐるみを取ってそう言った。


「え、いいよ!あたしが欲しいんだから、あたしが払う!」


「いいの!今日付き合ってもらったお礼だから♪」


「でも…」


渋るあたしに、圭君はレジに向かって歩き出した。


「あ、ちょっと!」


慌てて追いかけたけど、すでに圭君はレジでお金を払っている最中だった。
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