PURELOVE
会計が済んだ後、圭君は


「じゃ、帰るか!」


と言って、出口に向かって歩き出した。


「…うん。ごめんね?払わせちゃって…」


「俺が好きでやったんだから、気にしないで!あと、これ持つから!」


そう言って、あたしからお土産の袋を取った。


「あ、ありがとぉ…」


下を向きながら、小さくお礼を言う。


また電車に乗り、最寄りの駅に着いた。


「じゃあ、バイバイ!荷物ありがと!」


あたしが荷物を受け取ろうと手を出すと、圭君はそのまま歩いていった。


「家まで送ってくよ!」


「え!いいよ!圭君、遠回りになっちゃうでしょ?」


「大丈夫大丈夫!1人じゃ危ないし!」


「…うん」


「よし、行こっ!」


結局家まで、圭君に送ってもらうことになった。


「みっちゃんはさ、大学自宅通い?」


「あたし?多分自宅通いかな~。パパ達がさみしがるから!」


「昔からみっちゃんに甘かったもんな~。みっちゃんの両親って…」


「あたしもそう思ってた!やっぱ圭君から見てもそう思うんだ~」


「まぁな。こんな小さな傷作ったり、ちょっと帰るのが遅くなっただけで大騒ぎしてれば誰が見ても分かるって!」


「そうだよねぇ~。あれ?そういえば、圭君は大学決まったの?」


「あぁ。スポーツ推薦で〇〇大学受かったんだ」


「そっかぁ。サッカー続けるんだ~」


「あ、サッカーって言えば…前一緒にいた男って、みっちゃんとどういう関係なの?」
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