PURELOVE
「ありがとう、ママ。もちろんパパも。あたし、ママとパパの子どもに生まれることができて、すごく幸せだよ!」


「…何、急にそんなこと…」


一瞬ママの目が揺れたのに気付いた。


だけど、あたしは敢えて言葉を続けた。


「こんな時だからだよ♪あたし、ちゃんと自分で考えて答えを見つけるから!」


「…分かったわ。でも、辛くなったら我慢しないでママ達に言いなさいね?」


「うん♪もちろん!」


元気よくそう言うと、ママは安心したように部屋から出ていった。


今日あたしは、色んな体験をした。


圭君からの告白は、すごく衝撃的だった。


でもそれがあったからこそ、家族の温かさを改めて感じることができたんだよね?


あたしには、心配してくれるママとパパがいる。


たまに怖いけど、彩花っていう大切な友達がいる。


だから、過去から目を背けないでしっかり前を向かなきゃいけない。


過去だけで圭君への返事を決めたりしないで、ちゃんと圭君の思いを考えてしっかり答えを出さなきゃ!










そう思いながら、あたしはゆっくり眠りについた。
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