PURELOVE
「俺、告白なんて無理だし…」


「楓。お前、付き合うってことが、どうゆうことか分かってるんだな?」


「どうゆうって…」


「美鈴ちゃんがあいつの物になるってことだぞ?それでもいいのか?」


「…無理!」


想像しようとしたけど、頭が映像化することを拒否った。


それほど、立川の隣にあいつがいるのは嫌だった。


「じゃあ、何か行動しないと何も始まらないわよ!」


暫く黙っていた彩花ちゃんの口調も心なしか熱が籠っている。


「何かって具体的にどうすれば…」


「…ハァ~。まずはどっか誘えよ。告白はそれからだろっ!」


「……そうだよな!守ってばっかじゃ勝てねぇもんな。あの男に取られるぐらいなら、やってやろうじゃん!」


サッカーも恋愛も、軸の部分は一緒だ!きっと…。


よしっ、俺はやるぞぉ~!


「で、どこに誘う気なの?」


「…ウ~ン…………どこがいい?」


俺の言葉に二人は大袈裟に肩を落として、ため息を1つ。


少しして、2人はお互いに顔を見合わせた。


と思ったら、彩花ちゃんが携帯を取り出して誰かに電話をかけ始めた。


彩花ちゃん、誰にかけてるんだろ…?


疑問に思いつつ、静かに耳をすました。
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