PURELOVE
立川の嬉しそうな顔を見て、俺もいつの間にか笑顔になっていた。


「じゃあ、入ろっか!」


「うん♪」


中に入ってみるとクリスマスのせいか、沢山の人…ってゆうか、カップルがいた。


「すごい混んでるな」


「…うん。座れるかな?」


「心配だな」


「うん…」


結局何とか空いている席があって、座ることができた。


「ワクワクするね♪」


「そうだな!」


「どんな星座が見れるかな?すごい楽しみっ♪」


何だか始まる前から、立川は楽しそうだ。


案の定、始まってからも“スゴーイ”とか“キレー”とか小さく呟く立川。



「ホント、すこい綺麗だったね!」


終わって外に出る時、立川が言った。


綺麗も何も、立川の方ばかりに気を取られてた俺。


「…あ、あぁ♪」


無理矢理テンションを上げて、答えた。


しかし俺の返事なんてほとんど聞かずに、立川は具体的な星座を上げて感想を述べ始めた。


全く分かんなったけど、立川の様子からホントに楽しかったのが伝わってきて…


その顔を見ただけで、俺は満足できた。


「次はどこ行くの?」


大きな目で俺を見つめる立川。


どうしよっかな?


まだ時間には早いし…


「どっか行きたいトコある?」


「あのね?実は、あそこ行ってみたいんだけど…」


立川が示した先には、小さなカフェテラスがあった。


いかにも、立川らしい可愛くてオシャレな造りだ。


「いいじゃん♪行こうぜ!」


「やった♪ありがと!」


端っこの方の席に座った。


早速メニューを見出す立川。


「あっ!楓君見て見て!クリスマス限定のケーキだって♪」
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