PURELOVE
部屋に入ると、4人の高校生がいた。


あたし達女子も、隣のクラスの子が仲のいい子を連れてきていたからちょうど4人。


すぐ目立たないように一番端っこに座った。


歌を歌ったり、話をしたりして、結構盛り上がってたけど…


あたしにとっては、何十時間も閉じ込められてるような感覚だった。


だけど、ほとんど話に参加せずに終わってすごくホッとした。


その場で解散になって、あたしは電車に乗るためにみんなと別れた。


しばらく歩いていると、高校生メンバーの一人が


「送ってくよ」


と言ってついてきた。


一方的に話している高校生。


外も暗くなってきていて、あたしはだんだんと早歩きになっていった。


5分ぐらいすると、公園が見えてきた。


「さっきはあんまり話せなかったから、あそこ行こうよ」


高校生はそう言うなり、あたしの腕を掴んだ。


「え、ちょっと…?」


完全に暗くなっていたせいか、公園には誰もいなかった。


10分ぐらいベンチで話をしたけど、ほとんどが高校生の一方通行。


質問された時もあたしは、「はい」ぐらいしか言わなかった。


早くこの場から逃げ出したい!


そう思ったあたしは、


「あの~、そろそろ親が心配するんで…」


と言って立ち上がった。


すると腕を引っ張られ、気づくとベンチに寝ている状態に。
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