ＰＵＲＥＬＯＶＥ
担任が半分泣いて半分笑ってるもんだから、みんなも釣られて変な顔になっていた。


このクラスも結構楽しかったよな。


授業ぐらいしか一緒に過ごした時間はなかったけど。


勉強はイマイチのくせして、文化祭とか体育祭とかそういう行事関係はめっちゃ気合い入っててさ。


俺もこんな性格だから、このクラスが一番合ってたのかもな。


１人一言ずつメッセージみたいな物を言って、写真を撮ってＨＲは終了した。




次は、元サッカー部のヤツ等と一緒に玄関に向かう。


毎年恒例の、後輩達による胴上げをされるために…


去年は、俺が先輩を胴上げしてたんだよな。


ホント１年が過ぎるのってクソ早ぇな。


その後色んなヤツと写真を撮っていると、ふと一輝が俺に手巻きをしているのが見えた。


「…どうした？」


「ちょっとね♪お前、校舎裏行ってこいよ！」


「は？何で？」


「お前を待ってる子がいるんだよ♪」


？？？？？


俺を待ってる……？


「…誰が？」


「行ってからのお楽しみ♪ほら、早く行けって！」


「……お、おぅ」


思いっきり背中を押され、戸惑いつつみんなが写真を撮っている間を掻き分けていく。
< 230 / 243 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop