PURELOVE
俺達が入っていくと、集団の一人が振り向いた。


そして、俺達を指さしてこう言った。


「写真のカップルだ!」


は?と立川と首をかしげあっていると…


「え!どこどこ?」


「ホントだ!」


そう言いながら、その場にいたほとんどの奴らがこっちに走ってきた。


「「…え?」」


ハモる俺達。


「写真見ましたぁ!」


「ホントお似合いですね♪」


何て、口々に話しかけてくる。


「ちょ、ちょっと待てよ!どうゆうことだよ?」


すごい勢いで迫ってくる集団を押し返して叫んだ。


「そこに飾ってある写真だよ!」


写真…?


示された方向には、確かに壁一面に写真が貼ってあった。


恐る恐る近づいてみると…


《美男美女大集合!》


そんなデカイ見出しがあって、その一つに笑い合う俺達がいた。


写真の上には、“エントリーNo.5”と書いてある。


「は?何これ?」


全く見覚えのない写真を見つめて、呆然と立ち尽くすしかなかった。


「なっ、よく撮れてるだろ?」


いつの間に現れたのか、同じサッカー部で執行部の委員長の池田が隣に立っていた。
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