PURELOVE
ハッ!もしかして、来る途中で事故とかにあったのかも…


やだっ、どうしよう…


とにかく連絡取ってみなきゃ!


やっぱ、電話?


意を決して、あたしは発信ボタンを押した。


プルルル…プルルル…プルルル


…出ない。


『………はい』


あ、出たっ!


「もしもし、楓君?事故とかあってない?大丈夫?」


『…え?誰?』


何だか楓君、眠そうな声してるんだけど…気のせいかな?


「あたし、美鈴!楓君、今どこにいるの?」


『え?立川…?家…だけど?って、あぁ~~~!今何時っ?』


「やっぱり…12:50だよ。もう電車行っちゃった…」


『うわ~!俺のバカッ!すぐ行くからちょっと待ってて!』


「うん、分かった」


ピッ


電話を切って、駅の前にあるベンチに座った。


あの焦りよう、ちょっと面白かったな。


てか、何かあたし達カップルみたいじゃない?


今のやり取りとか。


デートの約束をしたのに全く姿を見せない彼氏に彼女が電話する…


みたいな感じ。
< 95 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop