PURELOVE
今の感じだとあたしにとって、楓君はパパって言うより、お兄ちゃんの方が合うかも…。


だから、間抜けなお兄ちゃんを待つしっかりものの妹って感じかな?



そんなことを考えていると、自転車に乗った楓君が大急ぎでやってくるのが見えた。


時間にして、15分。


さっき起きたばっかりなのに、どんだけ急げばこんな早く来れるの?


ビックリして楓君を見つめた。


「…ハァ…ハァ…ご、ごめん…昨日…ハァ…楽しみで…寝れな…くて…ハァ…」


しかも息が切れてて、よく聞き取れない。


「わ、分かったから…早く行こ?」


「…あぁ、そうだな…」


切符を買って、ちょうど来た電車に乗った。


スタジアムに行くまで、ずっと楓君は…


「今日出るチームには…という人がいて…」


「あの選手は〇〇がめっちゃ上手くて…」


とかあたしには全く分からないサッカー話を聞かせてくれた。


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約30分後、やっとスタジアムに到着。


辺りには、もうすでに応援に来た人が斑にいた。
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