Crazy Love
俺は訳も分からず、立ち去るカズくんに同じ質問を繰り返していた。

息子くんはカズくんの肩越しに、ニコニコ笑って俺に手を振った。

放心状態で息子くんに手を振り返しながら、その場に立ちつくし、ただ呆然と二人の姿が人混みに消えていくのを見送った。

今のは……なんだ?

なんだったんだ?

カズくんの言葉が頭を渦巻く。

またしても俺の心は、理央へのプレゼントを選ぶどころではなくなってしまった。

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