Crazy Love
「じゃあ、また今度でいいや! でも、その代わり……」
言うと、理央は人目も気にせず人通りの多い道のど真ん中で俺に軽いキスをする。
「おい!」
抵抗もせずキスを受け入れておきながら、俺はわざと大げさに怒ってみせた。
こんな理央の突飛な行動にも、初めは戸惑ったが、いい加減慣れてしまった。
「はいはい♪ 恥ずかしがり屋だもんね、和也は」
理央は全然悪いと思っていない調子で、俺の言葉を軽く交わす。
理央と過ごす日々が積み重なっていく。
こうやってゆっくりと理央を好きになって行ければいい。
彼女をゆっくり忘れて行けたら……