Crazy Love


理央は風呂から上がると、そのままいつもの調子で「先に寝るね!」と言って寝室に閉じこもった。俺は、理央のあっさりとした態度にまだ付いていくことが出来ず、ソファーに座って考えていた。

理央の態度は、不自然にあっさりとしている気がした。

理央なりの強がりなのだということは分かる。

だからこそ、ここで話を蒸し返していいものか、どんな態度をとればいいか迷っていた。

理央は彼女の存在を、ちゃんと分かっていた。加えて彼女が一人だったこと、子供がいたことを俺より前に知っていた。

理央の性格上、知っているのにずっと黙っている自分が許せず、自分を責めたこともあったかもしれない。

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