Crazy Love
俺は堪らず、手を伸ばし理央を抱き締めた。

「理央、ごめん。理央を幸せにしてあげられなくて……本当にごめん」

言いながら、俺も涙がこぼれた。

俺達はお互いに胸がいっぱいで、色々な気持ちを言葉にすることが出来ず、そのまま抱き合って泣いた。

「和也……「抱いて」とは言わないから、最後に一緒に寝てくれる? 明日の朝には、笑ってサヨナラするから」

俺の腕の中で、理央が小さくそう言った。

「今夜だけ、和也の体温を感じて眠りたい……お願い」
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