Crazy Love
───神様。
もしも本当にあなたがいるなら感謝します。
この二人と再び巡り合わせてくれたことを……
ねぇ、神様。
あなたはいたずら好きみたいだから、ひょっとして俺たちにまたなにか仕掛けようとしていますか?
でも、俺はもう迷いません。
どんな試練を与えられても、もう二度と離さない。
達也と彼女の手をしっかりと握って、三人でずっと生きていく。
笑顔で送り出してくれた理央の為にも、そう決めてますから。
もう、なにをしたって無駄ですよ。───
達也の無邪気な笑顔を見ながら、芹の優しい笑顔を見ながら、ガラにもなく真剣にそんなことを思っていた。
そんな自分がなんだかおかしくて心の中で少し笑った。
「よぉ~し、達也! パパと遊ぼうか!」
俺は軽く涙を払うと、達也を両手で高く抱き上げた。