Crazy Love


その後、彼女の態度が豹変したことに、どうしても違和感があった俺は、もう一度話がしたくて、電話を掛けた。

しかし、番号が変わっていて繋がらなかった。

もちろんメールも……

最後の望みを掛けて彼女のマンションを訪れたのだが、すでに別の人が住んでいた。

用賀から、30分ぐらいで行ける芹の実家に行けば、彼女の居場所は分かっただろうが、俺にそこまで行く気力は残っていなかった。

彼女は俺の前から完全に姿を消し、あまりにも突然始まった俺の初めての恋は、あまりにも突然、あまりにもあっけなく終わりを告げた。
< 30 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop