Crazy Love
酒が回り、ケータイを見ながらソファーでうたた寝してしまったらしく、目が覚めたときはもう窓の外はどっぷりと日が暮れて完全に夜になっていた。
時計に目を向けると、もう8時を回っている。
あ、仕事……
ふいに、この週末中にやっておかなければならなかった仕事があったのを思い出し、ボーっとして冴えない頭を起こそうと、重い体を引きずってシャワーを浴びに風呂場へ向かった。
「ひどい顔だな……」
鏡に映っている、無精ヒゲを生やして生気のない自分の顔を見て、思わず苦笑いしながらつぶやく。
とりあえず気持ちを切り替えるため、ヒゲを剃る前にひとまず顔を洗っていると
♪ピンポーン
と、いきなり玄関のチャイムが鳴った。