Crazy Love
「あぁ、ありがと」

「いきなり来てビックリさせようと思ったんだけど、良かったかな?」

理央は池尻にある実家から、銀座まで通っている。

わざわざ足を延ばしてきてくれた理央に「これから仕事をするから」なんて事はとても言えない。

「どうぞ」

俺は脱ぎ捨てたTシャツを再び着ながら、理央を部屋に招き入れた。

「よく道分かったね」

理央とは外で会うことが多いため、うちに来たのは数えるほどしかない。

「野生のカンよ♪」

「都会派のくせに?」

「そうそう」

言いながら、いたずらっぽく笑う。
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