Crazy Love


次の日、予定通り俺達は吉祥寺に出かけた。

井の頭公園からほど近い場所にある、理央の先輩の雑貨屋にお邪魔した後、俺たちはブラブラと井の頭公園を散歩した。

梅雨はまだ明けてはいないが、梅雨の中休みに調度当たり、夏のように暑かった。

ギラギラと照りつける太陽が、昨夜の雨粒がまだ少し残る木々を照らして、公園一帯がキラキラと輝いている。

「きれいだな……」

あまりのきれいさに木々を見上げて、俺は思わずポツリとつぶやいた。

しかし、理央は暑さの方に気を取られていて、そんな景色を楽しむどころではなさそうだ。

「暑~い! なんかもう夏みたい!」

両手でパタパタと顔を仰ぎながら、真っ赤な顔で理央が言った。

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