好き。
歩いて10分、映画館に着いた。
だいぶ賑わっていて、カップルが数えきれないほどいる。
結局、あたしは翔留と手を繋がなかった。
繋ぎたくないだけ、
なんだよ本当に。
浮気とかそうゆうのどうでもいい性格だからあたし。
恋に本気になっちゃいけない。
あたしは若干翔留と距離を開けながら歩いた。
「ね、未耶。何見る?」
翔留は宣伝されている映画のスクリーンを見ながら言った。
「何って、みんなと同じやつでしょ」
「でもみんな見るやつ違うけど?」
「え?」