好き。
―…
「よし…」
メイク終わって、
トイレを出た。
「屋上行かないっ?」
そう言い出したのは悠里。
「いいね!」
セリが笑顔で頷いた。
屋上か…
行ってみたいな。
意気投合したあたしたちは、屋上へ続く階段を上った。
その時だった。
「おい、河合芹菜!」
階段の上から、
あたしと同じ金髪の先輩らしき人がセリに向かって怒鳴る。
「なんですか」
セリがため息交じりに言う。
今までとは違って冷たく話したから
少し鳥肌がたった。
「お前、ちょっと来い」
「今忙しいんですけど」
「関係ねーよ!」
グイッ
金髪の先輩がセリの髪を引っ張った。
「痛っ…」
顔を歪めるセリ。
モヤモヤしてきた。
「あのさ、見苦しい」
あたしの言葉を聞いて、
金髪の先輩はあたしを見た。