好き。
「悠っ里~♪」
悠里を背後から抱きしめたのは、湊。
「あ、湊~♪」
あーあ
このバカップルが揃うと
鬱陶しい…!
「悠里、3年の廊下で何してたのー?♪」
「湊こそなんでここにいるのー?♪」
イチャイチャしてる2人に
あたしはため息をついた。
「あ…」
そうしてる間に、
セリが階段を下りてきた。
「セリっ」
「待てっ」
セリを捕まえようとするあたしを捕まえる雄太。
「なにっ離してよ!」
「俺が行く」
セリはあたしたちに気付かずボーッとしながら階段を下りていく。
その光景に雄太も加わっていく。
セリの肩を支えながら
1段、1段、ゆっくり下りていった。
…なんで?
なんで雄太がそんなことするの?
雄太あたしの彼氏でしょ?
もうセリの彼氏じゃないんでしょ?
「なんなの。別れてないの?あの2人」
爆発した苛立ちは
言葉に変わっていた。
すぐに悠里が気づいて言う。
「え、別れてるはずだよ!だって雄太、未耶にすごい惚れてるもん!」
自信満々に言ってる。
……………くだらん