好き。




数時間後。


携帯の時計を見ると
もうすぐ7時になろうとしていた。





「やばっ」






あたしは急いで屋上を出て、
暗い階段をかけ降りた。



そしてそのままグラウンドへ。






何本もの電灯に照らされたグラウンドには


たくさんの運動部員が帰ろうとしていた。


その中からあたしは見つけ出した。






雄太を。






体育館の扉の前で1人で立って携帯をいじってる。



と、思った途端、


~♪~


あたしの携帯が鳴った。



「…雄太からだ」






━━━━━━━━━━━━
本文:今どこ?


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ピッ…


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本文:どこだろうねw


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送信。






携帯を閉じて、雄太の方を見た。


相変わらず携帯から目を離さずにいじってる。


返事を打ってるんだと思うけど。






あたしがこの時間まで学校に残った理由は



雄太と一緒に帰るため。






別にどうしても一緒に帰りたいとかじゃなくて。








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