好き。



「…なんだよ」



兄ちゃん、起きてた。
あたしを悲しい目で睨みつけて、
切なげに彩を見た。



「あたし、出かける用意するから彩よろしく」


「…はいはい。うちの彩がお世話になりましたー。ったくこいつは…」






そう呟いた兄ちゃんは
彩の頭をくしゃっと優しく撫でた。

純粋な恋愛だなー

あたしには絶対ない、
恋愛なんだろーな。






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