さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
レイラの体が一瞬で焼けそうなほどの熱を帯びる。
異性から告白されたのは産まれて初めてだ。
大きさを増すソリャンの瞳に、自分が写っているのが見える。
何をされるのかわかって、頭が破裂しそうな気がした。
恥ずかしさに耐え切れず、目を閉じる。
唇にソリャンの息づかいが感じられて、レイラは身を固くした。
その時、ふいにレイラの瞼の裏に、銀の髪がたなびいた。
ほんの一瞬のできごと。
驚いて瞳を開けると、
そこには、重なり合おうとするソリャンの顔が迫っている。
「いやっ!」
思わずソリャンの胸を力いっぱい押し戻した。
顔を背けると、短く息を吸う。
「ご、ごめんなさい。私・・・」
予想外の拒否に、ソリャンはしばらく呆然としていたが、
すぐに綺麗な笑みを浮かべた。